「上海白玉蘭会」の創設

「上海白玉蘭会」の創設

私は1999年に白玉蘭紀念奨を、2003年には白玉蘭栄誉奨を上海市政府から受賞した。白玉蘭奨とは上海に貢献のあった外国人を上海市政府が称える1989年から始まった制度でこれまで日本人が一番多く受賞している。受賞者は経済人、文化人、慈善家、学者など多岐にわたる。

2013年夏、中国に長く世話になった一日本人として何とかしたいという思いに駆られ、上海市人民対外友好協会汪小澍常務副会長を訪ねたところ温かく迎えて頂いた。忌憚のない率直な議論ができ日中民間交流の重要性を確認できた。白玉蘭賞日本人受賞者を中心とした日中友好草の根交流のプラットフォームの創設を打診したところ全面的な賛意を得た。この会を「上海白玉蘭会」と称して早急に立ち上げることで合意した。発起人として2012年白玉蘭奨受賞の日比谷松本楼社長の小坂文乃さんにも加わって頂いた。上海で活躍した日本人受賞者が年に一度集い、上海での縁と友情を深める機会でもある。(https://www.daowen.com)

第1回は2014年2月六本木ヒルズクラブで開催し日中の関係者60余名が参加した。上海市人民対外友好協会の汪小澍常務副会長一行が会の創設を祝って駆けつけてくれた。第2回には尊敬する元文化部副大臣の劉徳有先生夫妻に北京からわざわざご参加頂いた。上海では日本国上海総領事夫妻が毎回参加されている。東京では参加者一同が駐日中華人民共和国全権大使を、上海では市政府副市長を表敬することが恒例になった。2019年の第6回まで毎年春に東京と上海で交互に開催した。2017年の第4回では日中国交正常化45周年特別ゲストとしてノーベル物理学賞天野浩名古屋大学教授を上海に迎え「世界を照らすLED」をテーマに講演頂き、基礎研究の重要性と将来の夢を強調された。この講演会には上海の著名大学の基礎研究に関わる理系大学生が多数参加、真剣に聴取した。年々盛会となり白玉蘭会の交流の輪が広がったが、2020年はコロナ感染拡大の為、第7回の東京開催は中止に追い込まれた。2021年の第8回上海開催は上海市人民対外友好協会の強力な支持の下、オンラインとハイブリッド方式で開催に漕ぎつけた。特別ゲストとしてソニー集団元CEO・会長の出井伸之氏に「発展するアジアの日中関係」について講演頂き好評を博した。

私は第1回から代表幹事を務めているが、会の継続性を考え、現在は5人体制で会の幹事業務をこなしている。昨年からは上海白玉蘭会のホームページも立ち上げ、業務の充実化を図った。また、嬉しいことに毎年日本人受賞者が誕生している。彼らには本会の活動に理解と協力を頂いているので、この会はきっと永続してゆくと思う。特に今年はコロナ禍を乗り越えオンラインではなく対面で第9回を秋に東京で開催し、日中国交正常化50周年を祝いたい。