1.3 コーパス

1.3 コーパス

本書における“给”を含む用例は『中日対訳コーパス』と『北京大学CCLコーパス』を利用して得た。収集した用例は、まず構文の特徴から、本動詞の“给”構文、“V给”構文、“给……V”構文に分類し、各構文の主語・IO・直接目的語(Direct Object、以下DOと略称する)及び“给”と共起する動詞に基づく下位分類を行った。例文における変換に成立の可否は筆者の内省による。

また、本書に挙げた例文は、コーパスから引用した例文の他に、作例もある。この筆者の自作した例文の成立容認度の判定については、方言差などを考慮し、標準語話者と認められる中国人15名(大卒以上)に容認度の判定を依頼した。方法としては、各例文について「自然」「どちらとも言えない」「おかしい」の判断を求め、「自然」が1点、「どちらも言えない」が0.5点、「おかしい」が0点とし、その平均値を算出した。作例の末尾の[]内にこの数値を示している。

なお、日本語と対照するための日本語の用例は、『聞蔵Ⅱビジュアル』(朝日新聞記事データベース)から得た。