「授与」というのは、もともと人間同士の間で行う物の遣り取りであるため、プロトタイプの“给”に関しても、主語とIOが共に人間であり、DOが具体物であるのが一般的である。しかしながら、プロトタイプの“给”構文からの拡張として、DOが抽象物である構文(第2.3.1節)、主語あるいはIOが人間ではない構文(第2.3.2節と第2.3.3節)も、日常的な言語使用において観察される。本節では、このような本動詞の“给”構文について分析を行う。