合作发展的未来展望

三、合作发展的未来展望

2013年10月,中国国家主席习近平在印度尼西亚国会的演讲中,正式提出了建设二十一世纪海上丝绸之路的倡议,从政治、经济、文化等各方面,推动中国与周边国家和地区的和平发展、共同繁荣。这是从历史渊源、现实考量与未来发展的角度,加强中国与世界合作,建立人类命运共同体的重要论断,也是对海上丝绸之路的创新性阐释,让古老的历史遗产,重新焕发出新的生机。

中日两国之间的海上贸易航线,是整个海上丝绸之路的重要组成部分,至今已有两千多年的历史。近代以来,由于众所周知的历史与现实原因,这条曾经繁华而重要的经济、文化往来交通线,逐渐由盛转衰。进入二十一世纪以来,世界政治、经济格局发生了重要变化,中日海上丝绸之路,也面临新的发展机遇。首先,中日两国经济互补性强,在技术和市场方面,彼此间有较强的依赖性,作为同属于亚洲的近邻,中日两国应该成为整个亚洲,乃至世界和平稳定、经济社会发展的稳定器,相互支持、相互理解,共同承担各项国际责任。其次,中日两国文化虽然有差异乃至隔阂,但同属东方文化,具有相互理解的共同思想基础,中国对日本文化的交流,日本学界、民间对中国文化的研究,具有西方文化背景的学者所不具备的得天独厚的条件。两国间的学者对共同关心的问题,有着共同的思想背景,容易达成相互共识。尤其是两国都受到儒家文化的深刻影响,重视人伦道德品质与集体价值,同时也是佛教文化长期持续繁荣发展的两个重要国家,两国民间,特别是青年之间,对彼此的文化渊源和现实资源,存在较强的认同和兴趣,相互学习、相互交流仍是主流愿望,对于宗教等方面的相互学习、借鉴、交流愿望仍很强烈。这些都是重新理解海上丝绸之路在文化交流上的重要作用,面向未来再次发挥海上新丝路的文化交流功能的重要历史和理论前提。

黄檗文化随着海上丝路的漫长传播历史已经显示,相互交流的文化,不仅会发生各自内部的多元融合创新,也将对彼此的社会、文化发展本身,形成重大而深远的影响。文化发展的双赢,才是真正造福于彼此的双赢。明清之际文人士大夫文化的东传,对战国时代以后的日本政治、社会、文化恢复发展,具有独特的作用,同时,借助数百年间旅日的中国各界人士、华人华侨的往来交流,日本社会文化对晚清以来中国社会文化的发展,也形成了重要而深远的影响。历史上日本各界对中国典籍文化的珍藏以及回流,对中国学术文化研究,具有不可替代的重要意义;晚清民国以来,中国在社会变革中,与西方进行文明对话,理解和打开新的眼界,也大量借助了日本各界的译介。

三、協力発展の未来展望

2013年10月、中国国家主席習近平がインドネシア国会で行った演説で、初めて「21世紀海上シルクロード建設」という構想を正式に提唱した。その目標としては、政治、経済、文化など各方面から、中国と周辺国や地域の平和的発展、共同繁栄をともに推進していくとのことである。この提案は歴史的つながり、現実的な考慮と未来への発展という三つの視点から、中国と世界の協力を強化し、人類運命共同体を構築していく上で重要な論断であり、海上シルクロードに関しての革新的解釈でもあり、古い歴史遺産を新たによみがえらせることになる。

中日両国間の海上貿易航路は、海上シルクロードの重要な構成部分であり、これまで2千年以上の歴史がある。近代以来、周知の歴史的、現実的な原因により、このかつてにぎやかで重要な経済、文化の往来通路は次第に衰えてきた。新世紀に入ってから、世界の政治、経済構造に重要な変化が生じ、中日両国関係が互いに依存し、共に進歩するという新たな情勢の下で、中日海上シルクロードも、新しい発展の機会に恵まれている。まず、中日両国は経済的に補い合える関係にあり、技術と市場の面で、互いに強く依存している。同じアジアに属する近隣国として、中日両国はアジア全体、ひいては世界の平和、経済社会の発展の安定器となり、互いに支え合い、理解し合い、さまざまな国際的責任を共に負うべきである。次に、中日両国の文化には相違点ないし隔たりがあるが、同じ東洋文化に属しているがゆえに、相互理解に共通の思想的基礎を持っている。中国の日本文化を相手に行う交流、または日本の学界や民間の中国文化への研究、いずれも西洋文化の背景を持つ学者にはない条件に恵まれている。両国間の学者はともに関心を持つ問題について、共通の思想背景を持っており、お互い意見が合いやすいと思われる。特に両国は儒教文化の影響を深く受け、倫理的品性と集団価値を重視し、同時に仏教文化が長期にわたって繁栄し発展し続けている二つの重要な国であるため、両国の民間、特に若者の間には、互いの文化的なルーツと現実的な資源に対して、比較的強い共感と興味があり、相互学習、相互交流は依然として主流の望みであり、宗教などの面において習び合いたい、交流をしたいとの気持ちも依然として強いものだ。これらは、海上シルクロードの文化交流における重要な役割を改めて理解し、未来に向けて新しい海上シルクロードの文化交流機能が再び発揮できる重要な歴史と理論の前提である。

泉州市舶司遗址碑,温志拔摄

市舶司遺跡碑 泉州市 (温志抜撮影)

继承和发扬隐元黄檗文化的交流精神,理解和建设好中日两国之间新的海上丝绸之路,对中日两国都具有积极而重大的意义。第一,借助海上丝绸之路沿线国家和地区贸易发展,东亚、东南亚、非洲东岸乃至世界经济的整体发展,对日本经济无疑也是一次机遇;第二,中日两国彼此加强合作与对话,将显著减少彼此在沿线第三国投资建设过程中的过度竞争压力风险,避免不必要的对抗性竞争所带来的两败俱伤(戴二彪,2018);第三,随着经贸往来的密切,文化共生、交流共进的局面也将逐渐朝良好的方向发展,两国可以充分发掘、利用彼此优秀传统精神文化资源,更好地利用彼此的各类文化资源,取长补短,共同探讨和应对社会、文化、信仰等领域存在的一系列深层次问题,尤其是当代社会中青年人所共有的信念危机问题、老龄化社会相伴而生的家庭问题、精神心理问题等。正如2018年5月8日,中国国务院总理李克强在日本最具社会影响力的《朝日新闻》上,发表一篇署名文章——《让中日和平友好合作事业再起航》中所指出的:“推动更多中日青年人互访,培养青年一代的相学相知,让他们在真实的历史启示中选择未来的路径。这样,中日关系的明天才是有希望的,持久和平的未来才是有希望的。”

黄檗文化が海上シルクロードに伴った長い普及の歴史から、以下のことが明らかとなった。すなわち交流し合う文化は各自の内部要素が多元的な融合と革新が生じるだけでなく、互いの社会や文化の発展自体にも大きく深遠なる影響を及ぼすことになる。文化発展における互恵関係こそが、本当の意味での互いに利益をもたらす互恵関係である。明清に隠元を代表とする文人士大夫文化の東伝は、戦国時代以降の日本の政治、社会、文化の回復と発展に特別な役割を果たした。それと同時に、数百年にわたる在日中国各界の華人華僑の往来と交流の助けを借りて、日本の社会文化は明清以来の中国の社会文化の発展にも重要で大きな影響を与えた。歴史上、日本各界の中国の典籍文化の重視と還流は、中国の学術的文化研究にとって、かけがえのない重要な意義を持っている。晩清民国以来の中国社会の変革、西洋文明との対話やそれへの理解、そして開けた新たな視野なども、日本各分野の翻訳の助けを大いに借りたことに深く関係している。

隠元黄檗文化の文化交流精神を継承発揚し、中日両国間の新しい海上シルクロードを理解し、建設することは、中日両国にとって積極的かつ重大な意義がある。第一に、海上シルクロード沿線国や地域の貿易発展を利用しての東アジア、東南アジア、アフリカ東岸、さらには世界経済の全体的な発展は、日本経済にとっても間違いなく素晴らしい機会だと言えよう。第二に、中日両国が互いに協力と対話を強化すれば、沿線第三国への投資発建設過程における過度な競争リスクを著しく減らし、不要な対抗競争による共倒れを避けることができる(戴二彪、2018)。第三に、経済貿易往来が密接になるにつれて、文化共生の局面も次第に良好な方向に発展していくであろう。両国はお互いの優れた伝統的精神文化資源を十分に発掘し、生かすことによって、長所を取り入れ短所を補い、それぞれの社会、文化、信仰などの分野に存在する一連の深層問題、特に現代社会の若者が共有する信念の危機問題、高齢化社会に伴って発生する家庭問題、精神心理問題などを共に探求し、対応することができる。中国国務院総理である李克強が2018年5月8日に日本で最も社会的影響力のある『朝日新聞』に掲載された署名入りの文章——『中日平和友好協力事業を再出発させよう』の中で以下のように指摘した。「より多くの中日青年の相互訪問を促し、若い世代の相互学習や相互理解を育成し、彼らが真実の歴史の啓示の中で未来の道が選択できるようにしよう。こうすることで、中日関係の明日がはじめて望ましいものとなり、恒久平和の未来もはじめて希望に満ちたものとなるであろう。」

面向未来,借助海上丝绸之路,中日两国之间的合作交流,可以从以下方面加以扩大和深化:

第一,海上丝绸之路的历史十分悠久,文化内涵极其丰富,但不少资料和历史遗存,长期缺乏必要的整理和保护,随着时间的推移,这些成果可能因缺乏有效妥善的保护而渐渐消失散逸。政府和民间,特别是相关学术机构、民间组织,要基于二十一世纪海上丝绸之路的总体目标要求,更好地整理保护有关黄檗文化东传的文字资料、图片、遗存,在民间企业和民间文化组织的合作基础上,将有关资料进行拍照、影印、清理,组织相关文化学术和科研机构,安排专门科研人员,对两国保存的资料进行整理研究,并推进相关成果的通俗化、电子数据库和网络资源的建设推广,让这些文化遗产和研究成果更好地传播,造福两国民众。同时,以黄檗文化有关资料的整理为契机,进一步推动两国有关海上丝绸之路历史的研究,廓清海丝历史上两国之间交流的历史脉络、人物事迹、重要事件等,总结黄檗文化与海上丝绸之路交流历史的特征、得失,以及对当代两国交流往来的启示,为未来两国关系、文化交流的发展,提供必要的理论指引、实践指导。

第二,充分发挥海上丝绸之路沿线国家和地区,特别是日本等国友好人士、所在国华人华侨的积极作用,发扬华人华侨传统的爱国奉献精神,一方面为旅居国的社会发展、文化传播做出积极贡献,另一方面也为中国与周边国家的合作交流做出贡献。以黄檗文化的整理研究为突破口,进一步整理相关的重要历史人物、华侨名贤的生平传记、事业发展、历史贡献等,并充分利用现代网络媒体平台和形式,通过官方和民间等各种渠道,对这些历史人物事迹进行宣传和展示,增进中日两国及周边国家地区民众对这些历史和人物的了解,增进彼此的了解、互信。

未来に向けて、海上シルクロードを通じ、中日両国間の協力と交流は、以下の面から拡大し深化させることができると思われる。

第一に、海上シルクロードの歴史は非常に長く、文化的内包も極めて豊富であるが、数多くの資料と遺物に関して長期にわたって必要な整理と保護作業が行われていなかったため、時間の経過とともに、しだいに消失し散逸する恐れがある。政府と民間、特に関連する学術機関、民間組織は、21世紀の海上シルクロードの全体的な目標に基づいて、黄檗文化の東伝に関する文字資料、写真、遺物をきちんと整理して保存する必要がある。民間企業や文化民間団体の協力のもと、関連資料を写真撮影、影印、整理し、関連する文化学術と科学研究機構を組織する。そして専門の科学研究者を配置し、両国に保存されている資料の整理と研究に当たり、関連成果の普及や電子データバンクとネットワーク資源の建設などを進め、これらの文化遺産と研究成果をよく伝承して、両国民に広く伝えるようにしなければならない。また、黄檗文化に関する資料の整理をきっかけに、海上シルクロードの歴史に関する両国の研究をさらに推進し、その歴史における両国間交流の歴史的脈絡、人物事績、重要な事件などを明らかにし、黄檗文化と海上シルクロード交流の歴史の特徴、損得、現代両国の交流往来への啓示を総括し、未来の両国関係、文化交流の発展に必要な理論的手引き、実践的指導を提供することで ある。

第二に、海上シルクロード沿線国や地域、特に日本などの友好人士、各国にいる華人華僑の積極的な役割を十分に生かし、華人華僑の伝統的な愛国奉仕精神を発揚し、居留国の社会発展、文化伝承に積極的に貢献をする一方で、中国と周辺国の協力交流にも貢献している。黄檗文化の整理研究を突破口に、さらに関連する重要な歴史人物、華僑名賢の生涯伝記、事業発展、歴史貢献などを整理すること。また、現代のメディアを十分に利用して、政府と民間などのさまざまなルートを通じて、これらの歴史上の人物の事績を宣伝し、中日両国と周辺国や地域の民衆のこれらの歴史と人物に対する理解を深め、互いの理解と相互信頼を深めていく。

第三,文化交流发展需要创新内容和形式,要进一步推进对黄檗文化和海上丝绸之路创新文化价值的挖掘、探索宣传推广的新载体与新的表现形式,发挥民间文化组织的积极性、创造性,进行规模更大和更为深入的二十一世纪海上丝绸之路中日、中外双语科普教育与文化宣传,进一步提升各国民众的社会认知水平。更加积极主动地推动形式多样的黄檗文化与海上丝绸之路文化品牌产品的开发,打造具有代表性的文化精品,包括各种富有时代感、地域特色的文创产品、艺术形象、动漫人物、视频音频作品等,以更加生动活泼、形象可感的方式,吸引两国年轻一代的兴趣。

第四,真正让两国政府作为推动的主导和政策引领,让两国企业、媒体和文创公司成为中日两国经济文化合作发展的主体,既重视黄檗文化与海上丝绸之路的社会效益,又充分肯定和发展其中的经济效益,借助现代科技的力量,积极推进黄檗文化、海丝文化与现代科技的深度融合,以最新的数字技术、3D打印技术、人工智能技术等为支撑,创新文化展示平台模式,以富有时代的前沿技术手段和最为贴近现代人喜好的展现方式,真正让黄檗文化和海丝文化具有长期运行、不断发展的不竭动力,让古老的文化,迸发出新的活力与生命。

福建福清,是一座拥有悠久历史的文化名城,是海上丝绸之路的重要港口城市;黄檗文化,是中国优秀传统文化史上的一颗明珠,也是中日文化交流史上的一颗明珠,“是中日文化交流的一座黄金桥梁,是推进21世纪海上丝绸之路建设的有效载体,它对促进中日文化交流,推进21世纪海上丝绸之路建设,构建人类命运共同体,都极具价值和世界意义”(廖深基,2018)。2022年是中日邦交正常化五十周年,五十年来,日本佛学界人士,曾先后数十次派参访团到福清黄檗山万福寺拜谒祖庭,并举办形式多样的文化交流活动,有力地推动了中日两国民间文化交流活动的持续稳步进行。近年来,中日两国人民、在日华人华侨,越来越多地以黄檗文化为桥梁,展开经贸交流和友好往来。黄檗文化与海上丝路的文化共生关系,更加深入密切,正在也必将为增进中国与包括日本在内的海上丝绸之路沿线国家、地区的密切联系,推动互信、共同发展,为世界和平和人类幸福,为建设人类命运共同体做出更大的贡献!

第三に、文化交流の発展には革新的な内容と形式が必要である。黄檗文化と海上シルクロードの革新的文化価値や、宣伝普及の新しい媒体と表現形式を探求し、民間文化組織の積極性と創造性を発揮し、深い21世紀海上シルクロードに関する中日、中外バイリンガルの科学普及教育と文化宣伝をより大規模で深く展開し、各国と民衆の社会的認知水準をさらに引き上げること。多様な黄檗文化と海上シルクロード文化に関連するブランド製品の開発を積極的に行い、時代感や地域の特色に富んだ文創製品、キャラクター、ビデオ·オーディオ作品などを含む代表的な文化的逸品を作り、より生き生きとした方法で両国の若い世代の興味を引きつけることである。

第四に、両国政府を推進の主導役にして、両国の企業、メディア、文化ベンチャー企業を中日両国の経済文化協力発展の主体とし、黄檗文化と海上シルクロードの社会的役割を重視し、経済効果も十分に評価し発展させること。現代科学技術の力を生かし、それらと現代科学技術の深い融合を積極的に推進し、最新のデジタル技術や3Dプリント技術、人工知能技術などを支えに、最も現代人の好みにあった表現の形で、黄檗文化と海上シルクロード文化を長期的に運行させ、ますます発展する力を持たせて、古い文化に新しい活力と命をほとばしらせる。

福建省福清市は悠久なる歴史を持つ文化名城であり、海上シルクロードの重要な港町でもある。一方の黄檗文化は、中国の優れた伝統文化史上の真珠であり、中日文化交流史上の宝物でもある。「中日文化交流の輝かしい架け橋であり、21世紀の海上シルクロード建設を推進する有効な媒体でもある。それらは中日文化交流の促進、21世紀の海上シルクロード建設の推進、人類運命共同体の構築にとって、極めて価値とグローバルな意義を備えている」(廖深基、2018)。2022年は中日国交正常化50周年にあたり、この50年間、日本の仏教界の人士たちは前後に数十回にわたって福清の黄檗山万福寺に参観団を派遣して祖庭を参拝し、形式に富んだ文化交流活動を行い、中日両国の民間文化交流活動の持続的かつ着実な進行を力強く推進してきた。ここ数年来、中日両国人民の多くが黄檗文化を架け橋として、経済貿易交流と友好往来を展開している。黄檗文化と海上シルクロードの文化共生関係は、より深くより密接になり、中国と日本を含む海上シルクロード沿線国や地域との密接なつながりを強め、相互信頼と共同発展を推進し、世界平和と人類幸福のために、人類運命共同体の建設のために、より大きな貢献をしていくに違いないであろう。

【注释】

[1]融侨:福清简称“融”,福清华侨多称“融侨”。