銀行が融資先にもっている債権のうち回収の見込みがなく、焦げつきが避けられないような債権のことを一般的に、不良債権という。しかし、いわゆる「不良債権問題」として最近問題となっているのは、バブル崩壊にともなう地価、株価の下落などで、金融機関のもつ土地資産などが軒並み不良債権化し、経営に致命的な打撃を与えていることにより、株式市場などで金融システム不安が高まった問題をさす。この不良債権額は、実際には全金融機関で50兆~100兆にも達するとみられている。