第2 のポイント、金融資産の状態把握

第2 のポイント、金融資産の状態把握

先述のように、日本の銀行は米欧の銀行よりもおおむね経営状態が良いが、個別には、今後経営状態が傾く銀行が出て来る可能性がある。預金保険でカバーされるのは、1人1行(支店が分散している場合は合算される)、1,000万円までの預金の元本と利息までだ。定期預金などを、1つの銀行にまとめて置きっぱなしになっているケースは少なくないので、まずは自分や家族の(特に高齢家族の)金融資産のありかを確認しよう。

銀行については、どの銀行が「危ない」とも「絶対大丈夫だ」とも申し上げにくいので、各自で考えてほしい。

そもそも運用の効率と安全性を考えた場合に、銀行預金は有利でない場合が多い。毎日解約できて、販売証券会社が破綻した場合も資産が信託銀行の分離勘定で保護されるMRF(マネー・リザーブ・ファンド)の方が、普通預金よりも利回りがいい場合が多いし、個人向け国債も1,000万円の上限を気にしなくてもいい。