日中貿易は依然シェアを拡大日中貿易は9年連続で過去最高額を更新
2025年10月24日
3、日中貿易は依然シェアを拡大日中貿易は9年連続で過去最高額を更新
ここ2年は輸出の伸びに対し輸入の伸びが減少するも日本の貿易に占める対中貿易のシェアは17.7%(0.5ポイント増)と拡大している。一方、対米貿易のシェアは16.1%(1.3ポイント減)となった。2008年の見通しのポイントは下記5点。
(1)好調な中国経済により中国国内で日本製品需要は旺盛であり、自動車やデジタル家電製品などの輸出が堅調に推移すると予想される。
(2)世界的な五輪特需でテレビやDVD機器などの音響映像機器の需要増が期待できるため、日本から大型の液晶テレビや半導体等電子部品(IC)の対中輸出増が見込まれる。
(3)人民元レートや人件費の上昇、投資関連制度の外資優遇見直しもあり、中国で操業する製造業は労働集約的な産業ほどコストが限界に近づきつつある。しかし、短期的に見てこれら製造拠点が第3国に移転するなどの動きは目立っておらず、世界の工場としての中国の位置づけはここしばらくは続くものと予想する。
(4)米国のサブプライム・ローン問題に端を発した金融市場の混乱により、米国および各国で消費が停滞すれば、世界の工場としての役割を果たす中国の輸出産業が打撃を受け、日本からのキーパーツ輸出に悪影響を与える。
(5)中国製品の安全に対する信頼が揺らいでいる。特に食料品では中国に対する依存が高く、消費者の不安を払拭することが求められている。