9、自動車関連メーカーの中国進出で水平分業が進む(通过进入中国市场,推动了汽车行业生产厂家的水平分工)
中国における2007年の自動車生産台数は888万台(前年比22.0%増、米国、日本に次ぐ3位)、自動車販売台数は879万台(同21.8%増、米国に次ぐ2位)となり共に過去最高を更新した。日系自動車メーカーの生産台数でのシェアは24%となっている。中国では経済成長に伴う所得の向上や高速道路網の整備に伴いマイカーの需要が急増している。
日系自動車メーカーでは、1999年にアコードの中国生産を開始したホンダに続き、日産、トヨタも既に本格生産を開始しており、自動車関連のサプライヤーも中国に進出し供給体制を構築している。ライト、モーター、メーターなどの補器類、オイルポンプ、フィルター、排気系パーツなどは、現地調達が主流となっている。
また、日系の鉄鋼メーカーが中国に合弁会社を立ち上げており、自動車用鋼板の調達も可能になるなど、現地調達の範囲は広がっている。
しかし、自動車のキーパーツとなるエンジン、トランスミッション、ステアリング、駆動軸などでは、部分品を日本から輸出し中国で組み立てられている。一方、ワイヤーハーネス、タイヤ、ホイール、カーラジオ、シート、マニュアルトランスミッション、アクセサリー(ミラー、マットなど)などは中国からの輸入が増えており、自動車産業でも日中間の水平分業が進んでいることがうかがわれる。