今後の輸出はどう推移するか?
2025年10月24日
今後の輸出はどう推移するか?
ところで、輸出の減少は今後も続くのであろうか?それをみるために貿易統計における輸出総額、対米輸出、対中輸出の推移を見ると、08年11月に、驚くべき変化が生じていることがわかる。
すなわち、輸出総額は、08年6月を除けば、9月までは前年同月比でプラスの伸びであったが、10月からマイナスに転じ、11月には前年比26.7%というきわめて大きな落ち込みを示した。対米輸出は、07年9月以降、前年同月比がマイナスになっているが、08年11月には前年同月比で実に33.8%もの減少になっている。対中国輸出は、前年同月比で10月から減少が始まったが、11月には24.5%もの落ち込みになっている。このように、11月の貿易統計で見る日本の輸出は、まさに「崩壊」としか形容のしようがない状況だ。
問題は、これがいつまで続くかである。対前年同月比のマイナスが拡大しつつあるということは、減少過程が続いていることを示している。上で述べたように、輸出総額、対米輸出、対中輸出のどれをとっても、前年同月比のマイナスが拡大しつつある。これは、輸出の減少が底を打っていないこと、つまり、減少過程がまだ収まらず、今後も続くことを意味している。